奥泉光のバナール主義的ブログ

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2008年 02月 17日

大阪で論文審査

土日は、近畿大学で修士論文の審査があったので、大阪へ行った。大阪も寒いです。
副査の自分が読んだのは、萩原朔太郎についてのもの、および北村透谷と保田與重郎についてのもの。
自分が読んだ論文ではないが、N君の書いた、大正期の美学思想を扱った論文が優れているというので、教員一同盛り上がる。原稿用紙700枚を越える大部でありながら一気に読ませるし、新発見も大小いくつかあって、このまま本にして出版してもいいと、スガ秀実氏も渡部直己氏もクワちゃんも大絶賛である。本当に本にしたらいいと思うが、近大には制度がなく難しいとのこと。何らかの形で活字化する作戦をいろいろ考えるが、とにかくいい論文が出るのは、教員としては喜ばしい限りである。
帰りの新幹線で、辺見庸の「ゆで卵」という小説を読む。地下鉄サリン事件を扱った作品だが、日本語の小説には多くないと思われる、「臭い」を小説を推進する基軸に据えた一篇で、感心しました。
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by hokuizumi | 2008-02-17 21:15
2008年 02月 13日

Synchronizm

前回(1/19)の文芸漫談の日の話。
夕方5時頃、僕は公演会場の北沢タウンホールへ向かうべく、乗換駅の明大前のホームで電車を待っていた。
文芸漫談ではいつも、本題(今回はデュラスの『ラマン』)にはいる前に、あれこれ近況を話したりなんだりするわけだけれど、僕はホームに立ちつつ、本日の舞台で話すべき話題を思案して、こんなのはどうだろうと考えていたのは、「眠くなる風邪の話」である。

「眠くなる風邪の話」というのは、4月の文芸漫談で話したもので、近頃やたらと眠い、夜の9時には眠くなって寝て起きると必ず朝8時を過ぎている、どうも身体の調子がおかしい、と不審に思っていたら、作家の保坂和志氏に会う機会があり、その保坂氏が「知ってますか、今年の風邪はやたら眠くなるんです」と教えてくれて、ハタと膝を打った、と、こういう話なのだけれど、正月過ぎからまたやたらと眠いのは、やっぱりこの眠くなる風邪のせいなんだろう、僕の場合一年中眠くなる風邪をひいているらしい、と、まるでどうでもよい話をしようと思案しつつホームで電車を待っていたところ、右背後にすいと立つ人がある。「どうも」と声をかけてもくる。誰だろうと思って見れば、保坂和志氏なのであった。

保坂氏は下北沢で小田急に乗り換えるというので、じゃ下北まで一緒に、となって電車に乗った。電車ががたんと動いて、最近は調子はどうだろうと、挨拶がわりにきけば、保坂氏はいった。
「近頃また眠くなる風邪に罹ってね」
「あ、僕もだ」
「やはりそうなんだね」
「そうみたいだね」
保坂氏も一年中眠くなる風邪を引いているらしかった。下北沢の小田急線のホームで保坂氏とは別れた。
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by hokuizumi | 2008-02-13 21:09
2008年 02月 10日

吉野弘志さんのライブ

これもちょっと前の話。2月5日の夜。新宿ピットイン。
吉野弘志(Bass)、田中信正(P)、藤井信雄(Ds)のトリオを聴く。
吉野さんは、いうまでもなく、もうほとんど重鎮といってよいジャズベーシスト。僕は、畏れ多いことながら、西荻窪KONITZその他で、一緒に演奏させてもらっている。
この日は、吉野さんのオリジナルで、沖縄民謡を題材にした「ヘイフフンヘイファ」から、レニー・トリスターノの曲まで、幅広い選曲で楽しませてもらった。吉野さんの音楽は、CDを聴けばすぐ分かるが、いわゆるジャズに限定されない。
田中信正という若いピアノ弾きはうまい。演奏のたたずまいが、僕の好み。注目せざるをえない。吉野さんのベースは、相変わらず素晴らしい。先日KONITZでもやったCharile Hadenの、「Our Spanish Love Song」にしびれる。本当にいい曲です。
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by hokuizumi | 2008-02-10 00:21
2008年 02月 08日

文芸漫談—カフカ「審判」を読む

いま発売中の『すばる』(3月号)に、奥泉光×いとうせいこう「文芸漫談」、「カフカ『審判』を読む」が掲載されています。
これは去年の11月、世田谷のシアタートラムでやったときの活字化。
シアタートラムは、いつもやっている北沢タウンホールと違い、いかにも劇場空間でございますという感じで、全体に雰囲気がかたく、ちょっとやりにくかった。芝居のセットのなかだったせいもあって、「作りこんだものを見せる」空間の印象が強く、一方、文芸漫談は打ち合わせなしの一発パフォーマンスなわけである。
もっとも、これは慣れもあるんだろう。タウンホールも最初はちょっとやりにくい感じはあったから。最後に恒例で吹くフルートは、音響のせいか、トラムはやりやすかった。
文芸漫談は、1月19日に、デユラス「ラマン」を題材にした回があった。これもそのうち『すばる』に掲載されると思う。次回公演は、4月26日(土)。とりあげるテクストは、いよいよドストエフスキー。「地下室の手記」。
詳しくは『すばる』HP、または以下の頁で。
http://subaru.shueisha.co.jp/html/mandan/mandan.html 過去の漫談の非活字部分の一部を動画で見ることができます。
次回、ぜひ見に来て下さい。
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by hokuizumi | 2008-02-08 18:21
2008年 02月 07日

2月3日の新宿PIT INNライブ

ちょっと前だけれど、雪の日曜日、昼間に家で家族で豆まきをして、夜、新宿ピットインへ。
小山彰太(Ds)、スガダイロー(P)、川村竜(B)のトリオ。
ピアノ、ベースは若い人だが、非常にうまい。テクニックだけでなく、センスもよいから驚く。注目せざるをえない。曲は、「円周率」「月とスポンティーニアスな夜」「エルビンさん」といった彰太さんのオリジナルを中心に、どれも面白い。彰太さんのドラムスは、あいかわらず、ものすごい音の数で迫ってくる。短い時間にたくさんの音を叩き込む姿は、ほとんどビデオの早送り画像の人物のようだ。 「月と・・・」と「エルビンさん」の2曲は、実をいうと、先週の日曜(1/26)、西荻窪KONITZで、浜田均(Vib)さんのグループに参加させてもらい(畏れ多いことです)、彰太さんと一緒に演奏した曲である。このときは、いまひとつ掴めなかったのだが、次回(があれば)はもう少しやれるかもしれない。
雪で客はやや少なかったものの、演奏は充実して、三鷹の奥から長靴をはいて出かけた甲斐はあったのでした。
 
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by hokuizumi | 2008-02-07 23:52
2008年 02月 06日

誕生日なので

2月6日が誕生日で、何か新しいことをはじめようと考え、ブログを思いついた。
というわけで、よろしくお願いします。
ブログの説明の、「作家からミュージシャンへ転身」というのは、ほとんど冗談だが、ちょっぴりは本気だからこわい。
しかし、このところは、毎日30分はフルートを練習している。たった30分でミュージシャン転身というのはおこがましいが。
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by hokuizumi | 2008-02-06 22:01