奥泉光のバナール主義的ブログ

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2009年 01月 31日

グールドのシェーンベルク

筑摩書房から出た『グールドのシェーンベルク』を読む。
しばらく前に買ってあったのだけれど、ようやく時間がとれた。
グールドがシェーンベルクを主題につくったラジオ番組の台本を本にしたもので、中身もいいが、註が充実しているのが素晴らしい。
シェーンベルクにとっての12音技法というものが、無調の世界で「構造」を求めることであったと理解でき、小説のことなど含めいろいろ考えた。ジョン・ケージのインタビューも入っていて、これが非常に面白い。ケージと比較すると、シェーンベルクがきわめて伝統主義的な作曲家だとよくわかる。
CDも欲しくなり、アマゾンで何枚か注文する。今年は正月にウェーベルンなんかも買ったし、やや20世紀音楽づいている感じ。
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by hokuizumi | 2009-01-31 17:02
2009年 01月 27日

本のサイン

神田の東京堂、三省堂へ、自著のサインをしに赴く。
けっこうな冊数ではあるけれど、自分の本にサインするのは全然辛くない。というよりむしと嬉しい。
家に帰ったら、新潮の「波」が届いていた。今月号は自分の書いた『神器』の色紙が表紙なのだけれど、一緒に猫が映っている。
去年、家に撮影にきたとき、カメラマン氏が猫を撮ってもいいかというので、いいといったのだけれど、猫なんて大人しく写真に撮られるようなもんじゃないと思ったら、うちの猫はモデル体質の猫だと判明。カメラに向かって小首をかしげ、ニャーなんて可愛く鳴くのには、びっくり仰天した。
「波」の表紙になるとは、しかし猫としては大出世だろう。困るのは、撮影以来、テングになったのか、やたら悪さばかりするようになってしまったことだ。不良猫だと、家でははなはだ評判が悪い。真空パックのビニールを破いて餅を黴させるわ、蘭を虐めて枯れさせるわ、出汁をとっていた煮干しや昆布を食べるわで、始終叱られている。このあいだなどは、うんこを隠さなかった。これは猫にあるまじきふるまいだ。さすがに座視できぬと思い、こんこんと説教した。それからはちゃんと猫砂にうんこを隠しているから、まあいいだろう。
というわけで、「波」2月号で、我が家の「真ん中わけの猫」を見ることができます。
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by hokuizumi | 2009-01-27 08:30
2009年 01月 25日

文芸漫談終了

土曜日は下北沢タウンホールで、いとうせいこう氏と「文芸漫談」。
テクストは後藤明生「挟み撃ち」。渋すぎるので客足がどうかと思ったけれど、満員になる。
いとうさんは、「挟み撃ち」にあらためて感銘を深くし、二代目後藤明生(?)を襲名するとまでいったからすごい。たしかに、「物語」から徹底的に離れたところで小説をつくっていく方法は、いとうさんの志向に合致するだろう。自分も大いに刺激をうける。
次回の文芸漫談は、5月28日。テクストは太宰治「晩年」。
ちょっと間があきすぎるので、3月あたりに、どこかで小規模にやれないかと、いとうさん、プロデューサーの菊池さんと相談する。
打ち上げは下北沢の居酒屋で。風邪気味だったので早く帰ろうと思っていたのだけれど、結局遅くなる。
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by hokuizumi | 2009-01-25 07:47
2009年 01月 21日

『神器ー軍艦『橿原殺人事件』発刊

ここ2年半ばかり「新潮」に連載した『神器ー軍艦『橿原殺人事件』が発売された。
せっかくブログをはじめたのだけれど、これを完成させるために中断してしまった。
またぼちぼちはじめようと思います。
『神器』は自分としてははじめての上下2巻。1冊1800円はやや高めだけれど、内容はぎっちりつまっていると思います。
青山ブックセンター六本木で2月5日の夜7時から、鴻巣由季子さんとトークショウとサイン会をやります。(電話予約&お問い合わせ電話:青山ブックセンター六本木店・03-3479-0479)
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by hokuizumi | 2009-01-21 07:29
2009年 01月 20日

唐十郎さんと朗読のセッション

月火は近畿大学の今期最後の授業。
火曜日の午後は、学生の企画で、唐十郎さんと、朗読と対談を教室で行う。
唐さんは、近畿大学の国際人文科学研究所の所長で、自分はいちおう副所長。
最初にそれぞれ自作のテクストを朗読してから対談になる。
自分は例によってフルートを吹いてから、新刊の一部分を読む。唐さんは「調教師」のテクストから。江戸弁と肩から力の抜けた感じが粋で、さすがというほかない。一方、自分は何度やってもつい力んでしまい、うまくいかない。最後に奥泉のフルートと唐さんの朗読でセッションして終わる。
朗読はこれまでもけっこうやっているのだけれど、近代小説は複数の「声」を編成するジャンルだという、バフチン的な発想の自分は、いくら作者だからといって、単一の声で全体を支配してしまってよいのかとの疑念から逃れられない。朗読は、小説テクストにとって一種の抑圧ではないのかと考えてしまう。といいながら、頼まれると、ついついやっちゃうわけなのですが。カフカやジョイスも朗読をしたというし。
夕方、新幹線で帰京。10時すぎに家に戻る。
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by hokuizumi | 2009-01-20 08:19
2009年 01月 18日

こっそりブログ再会。および『神器』もうすぐ発売

ながらく「新潮」に連載していた『神器ー軍艦「橿原」殺人事件』が発売になります。
これは非常に苦労し、そのせいで余裕が失われ、ブログも中断してしまった。
これを機にまたぼちぼちはじめますので、よろしくお願いします。
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by hokuizumi | 2009-01-18 08:17